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2020.04.24

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続続続続々・写真集とかのススメ

 

はいこんばんはー。

みなさん起きてますかー。

僕はもう寝たいですよー。

今ですねー、日本時間で4月23日1時6分をまわったところですねー。

今日は夜更かしですが最近毎日子どもと22時には布団に入り夜たっぷり寝ている和田が今週のお相手です。

さて、毎日時間はたっぷりあるそこのアナタ!

テレワークサボりながら何か読みたいアナタ!

金使いたくても外出れないから使えないアナタ!

今回ご紹介するのは時間と金のあるアナタ!アナタに今ピッタリの大ボリュームの1冊!

ともう1冊!の合計2冊!

はいまずはこちらドン!

総ページ数なんと400ページ越えの超大作!!!

日本が世界に誇る写真家『深瀬昌久』のすべてを網羅した『MASAHISA FUKASE』です!

いやー圧巻のボリュームです。

そして、内容のボリュームもこれまた本当にすごい。

Masahisa Fukase Archives のトモ・コスガがもう人生をかけて編纂してくれた渾身の1冊です。

まじで読み応えあります。

昨年復刊された『家族』はもちろん、

こちらは、『烏 夢遊飛行』。

『烏景』

『烏 1992』

そして『ブクブク』。

 

最後のブクブクの写真を見ていただいたらわかりますが、この写真集は各作品ごとにトモさんによる作品の解説を読むことができます。

長年にわたり深瀬昌久について調べ続けてきたトモさんだからこそわかる説明が年代を追って読むことができるので、より一層作品について理解することができます。

代表作「鴉」のせいで、モノクロのイメージが強かったのですが、カラーの素晴らしい作品も山盛りです。

僕個人としては、上に貼った「烏 夢遊飛行」シリーズの左の写真に赤い楕円が見えませんか?

あれ深瀬さんの指紋なんですよ。

これがめっちゃ好きでした。

深瀬さんは被写体に自分を重ねたり、被写体に自分を見る傾向があると思うんですが、まさかこんな形で自分を表現するとは最高にやられました。

そして、「家族」のように、再販されている作品もありますので、気になったシリーズは是非単体でも調べて買ってみてください!

たっぷりある自粛期間にもってこいの1冊。

おすすめです!

 

 

そしてもう1冊は、こちら。

んほーたまんねぇ

昨年発刊された写真集の中で世界的にナンバーワンの評価だったのではないでしょうか。

Stephen Gillの『The Pillar』です。

『The Pillar』とは、そう。杭です。

これはスウェーデンの大自然と1本の杭が作り上げた作品です。

お尻。

イケメン。

魚群…ではなく鳥群。

こんなページも。

小さな別冊もついてきます。

ギルについて色々知りたい方は

こちらからロングインタビュー読めます。

この写真集を読んで気付かされたのは、何もない長閑な田舎。何事もなく過ぎていく毎日。

違うんですね。

そこにはたくさんの「出来事」が起こっていたんですね。

太陽が出て、雲が流れ、鳥が飛び、草木は育ち、季節が流れていく。

そんな当たり前のことを思い出させてくれました。

この作品は、動きに反応するセンサーを使って、何か動きを感知すると自動でシャッターが下りる装置を使って撮影されています。

つまりそこにギル本人の「意思」が無いんです。

素晴らしい自然や、忘れていた沢山の日常の出来事を「自然」に表現するために、彼はそこから自分の意思を消し去ったんですね。

それにより本当の「自然」が写し出されているんですね。

写真家が自分の意思を消す、その瞬間から外れるというのは本当に驚かされました。

よく見かける「自然」の写真、風景写真というものが、いかに不自然なのかということも考えさせられました。

 

 

話はズレるかもしれませんが、以前写真家の山谷祐介さんとお話しした時に、「最近は素人が適当に撮ったような写真を撮りたい、そういうことに惹かれる」と言っていました。

もう少し話をズラしますが、前回のブログで横田大輔さんについて書きましたが、彼の写真もある意味とても自然、自然体な写真な気がします。

洞窟や、ラブホテルの1室をカメラオブスクラだと感じたり、フィルムそのものの物質的側面を追求していく。そして出来上がった彼の作品からは細胞のようなイメージを連想させます。

この細胞やカメラオブスクラなどから僕が連想させられるのは、「始まり」という言葉です。

彼は新しい試みを続けながらも向かっている先はもしかしたら始まりの方向を向いているのではないか。

そして、始まりというのは1番自然な状態、自然体であるとも考えられます。

つまり、ギル、山谷祐介、横田大輔、そして他にも沢山の現代の写真家たちは各々の解釈で、各々の表現方法で、より本質的な自然や自然体、始まりに向かって進んでいるのではないでしょうか。

いやーたまんねぇなぁ……最高だよアンタたち…(中毒

あっ、ギルのプリントと山谷祐介さんのプリント(大量のコピー用紙、これがまたカッコいいんだ)あるので、興味ある方濃厚密接解除したら見に来てください。

あっ、あと全然話変わりますが好きな作家さんに築山礁太さんて方がいるんですが、現在こちらのオンラインギャラリーで作品を発表されています。

無料でみれますので、こちらも自粛のお供にどうぞ。

最高に僕が好きそうな写真が並んでますので是非。

それではまたそのうちお会いしましょう!