2020.07.04
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やきうのじかんだあああああああああああああ
みなさんこんばんわ。
遂にプロ野球が開幕しましたね。
今回は今年のセ・リーグの優勝予想をみなさんとしていき…
えっ?どうせ中日の優勝だって?
もう…みなさんどうしようもないおはDさんたちばっかりですね。
これにはサカナクションの山口一郎もニッコリですね。
では今回も野球…ではなくて、写真集をご紹介します!
こちらですドンッ!!!
はい、最高ですね。
こちらは写真家の山谷祐介さんの作品「Doors」です。
前回の僕のターンのブログでも少し紹介したのですが、その時届いていなかった写真集が届いたので今回紹介したいと思います。
まず、どのような作品かということですが、山谷さん本人のホームページから抜粋してきました↓
”写真集「Doors」とは、写真家・山谷佑介による、写真撮影とドラムパフォーマンスが融合したセルフポートレート作品「Doors」のヨーロッパツアーのドキュメントを中心に、パフォーマンスから出発したこの写真表現に対する一つの答えとなる完全版です。
パフォーマンスでは、山谷自身が叩くドラムセットの周囲に複数台のカメラを用意し、ドラムを叩いた振動をセンサーが感知すると強烈なストロボ光を放って山谷自身が写し出されます。撮影された写真はパソコンを経由して、複数台のプリンターから絶えずプリントアウトされます。ドラムを激しく叩き続けることで自分自身をトランス状態へと誘発させ、カメラと観客を前にして意識と無意識が邂逅したセルフポートレートが撮影され、同時に、自動で回転を続けるカメラには山谷に眼差しを向ける観客や会場の様子が写し出されます。
2018年から行なっているこのパフォーマンスを携え、山谷は2019年9月にヨーロッパ6カ国を巡る1ヶ月間のツアーを敢行しました。走行距離4,980km、全8回のパフォーマンスで採集された山谷の数は3,563カットに及びました。写真集にはパフォーマンスで撮影された写真に加え、都市から都市を移動する道中で切り取ったスナップショット、風景、食事、ホテル、出会った人々の姿が淡々と配置されます。また、開催を告知するフライヤーや現地から書いた絵葉書、ドラムを叩いた痕跡を記録したフォトグラムや、帰国後に現地の人々から届いた写真なども、この写真集を構成する重要な要素となっています。巻中には山谷自身による2万字のインタビューも掲載されており、約2年間に渡り写真家自身が手探りで世界に身を挺していった中で見えてきた現在の写真観をまとめた渾身の一作となっています。”
と、いう作品です。
上記で紹介した何枚かの写真を見ても分かる通り、パフォーマンス中のセルフポートレイトと並んで、移動中のスナップや会場の様子など旅の様子も確認することができます。
それはあたかも自らが旅をして現場にいるかのように。
オーディエンスの声や、会場の熱気、そして今にもドラムの音が聞こえてきそう、いや、聞こえてくる、音まで感じる。
自分がしてきた旅のように感じる写真たちを見てフラッシュバックしている時、ドラムの音が現実に引き戻す。
ドラムを叩く表情と交互に現れる旅の様子は、まるでミュージックビデオを見ているような感覚にもなる。
僕はストロボの光が好きです。
ストロボの光には、普段目にしているものを変えてしまう力がある。
それは優しいチカラではなく乱暴なチカラで、写真のもつ暴力的側面の一つだと感じている。
山谷さんも本著の中で
「暴力的なフラッシュの光の中で自分自身を晒してみた。そう、俺はずっと剥ぎ取ろうとしてきた。」
と、書いてあります。
すごくわかる気がします。
ただ、この文章には続きがあります。
「でも、取ろうとしないで、こちら側を剥ぎ取った。そしたらそこには優しい世界がありました。」
くううううううううううううううううううううううううううううう
かっけぇ。
そしてその文はこう締め括られています。
「無茶苦茶なドラムを叩いて、これでもかという変な表情を晒しながら、体力の限界で倒れ込んだ半裸の東洋人に対して、みんな心を開いてくれた。マジか、イソップ童話かよ。北風と太陽状態。」
その状況がよくわかる貴重な動画がこちらです。
以前にも貼ったかもしれませんが、トモ・コスガさんのYoutubeチャンネルです。
これはただのセルフポートレートではなく、
パフォーマンスの記録でもなく、
ロードトリップでもなく、
そのすべての要素を含みながら、そのどれにも属さない。
そして、もしこれがパフォーマンスだけで終わっていたら、展示だけで終わっていたら、また違うものになっていたかもしれない。
1冊の写真集にまとめたことで、この「Doors」という作品が一つに纏まった。
そんな気もします。
いやーほんとすごい作品だと思いました。
月並みな言葉ですが、一人の男の生き様を見た。
そんな感覚になる写真集です。
ぜひ一度見て欲しい作品です。
そして最後に、いつもなら告知のコーナーですが、
今回はこちらをご紹介します。
https://www.japanesephotographers4blacklivesmatter.com
現在世界中で黒人への人種差別問題に対して沢山の行動が起こっています。
このJP4BLMは、日本人写真家によるチャリティープリントの販売です。
錚々たる写真家が顔を揃えています……マジすごい。
僕も2枚はど購入しました。
本来このような値段でプリントを買うことができない作家ばかりです。
特に深瀬昌久に関しては、没後追加でプリントを刷ることがない作家なので、そのような作家の作品を購入できるかなり珍しい機会です。
作品にもよりますが、深瀬昌久のヴィンテージオリジナルプリントとなると50〜300万円くらいいきます。
他にも今年木村伊兵衛賞を受賞した片山真里や横田大輔、さらに細倉真弓や濱田祐史、志賀理恵子に川内倫子、ホンマタカシや鈴木理策といった超大物までいます!
興味がある方は、ぜひご覧になってみてください。
それでは!